ココロノカケラ


あたしは、明日の用意をして、

姉ちゃんの車の助手席にいる。

どうもあたしのところへ

すっ飛んで来たらしいソウマを追いかけてきたのだそうだ。

ソウマは、ずぶ濡れなので、

シビアな姉ちゃんに、

歩いて帰るように命じられて、

今、

あたしの傘をさして、

家に向かっている。

姉ちゃんは、

泥棒に入られかけた事情を知って、

やっぱりソウマと発想は一緒で、

あたしを家に連れて行こうとしている。

「怖かった?」





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