ココロノカケラ

「あたし、

どうも男性恐怖症みたい。

ソウタロウと二人っきりにしてくれてたお陰で、

初めて気がついたんだけど」



ソウマはじっとあたしを見て、


「…それは、困ったね。

オレのことも駄目?

そうも思えないんだけど」



あたしは頭を縦に振った。


「うん。ソウマだけは例外みたい」


「女の子と同じと思われてるんだな」


ソウマが苦笑した。

けれど、

あたしの頭の中で、

ずぶ濡れのソウマが

こっちを見ていて、

何か、

調子が狂う。




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