ライバルは天才不良少年
悩みのタネ
オリエンテーション後。
私は屋上に向かっている。
理由は簡単。
アイツを連れ戻すためっ!!
屋上に続く階段を上り、ドアを開ける。
いたっ!
「藤崎遙貴!」
「あぁ?」
横になってるしっ!
寝てたのかよっ!!
「何だ、生徒会長さんか。」
そう、“アイツ”とはコイツ、藤崎遙貴のこと。
県内でも有名な進学校であるこの高嶺高校で、唯一の不良。
地元最強だか何だか知らないけどね、
遅刻・サボりの常習犯のくせに、何故かテストは毎回一位。
頑張って勉強して一位を取ってる人に負けるならまだいいよ?
でも!
コイツはろくに勉強もしてないくせに毎回簡単に一位を取ってる。
だからムカつくのよっ!!
ひがみだと言われようと、何だと言われようと関係無い。
私はコイツが大っ嫌い!!