ライバルは天才不良少年
あー、もうっ!
ほんとにムカつくっ!!
「っていうか、その呼び方やめて!」
「なんでだよ?実際、生徒会長だろ?」
「そうだけど!アンタに言われると、嫌味がこもってる様に感じるのっ!!」
「なんだそれ?別に嫌味なんてこめてねぇよ。」
被害妄想、って言って笑う藤崎遙貴。
コイツ、絶対私の反応見て面白がってる!
こんなやつに遊ばれてるっ!!
「笑うなっ!」
もうやだっ!
「じゃあさ、そっちも今の呼び方やめてよ。」
「え?」
不意に立ち上がり、近づいてくる。
「いつも、アンタとか藤崎遙貴とかだろ?」
ちょっと、近いんだけど。
目の前にいるし。
でも、コイツ相手に逃げるのは何かいや。
そう思ったから、私はその場から動かなかった。