ライバルは天才不良少年
「あーっ!藤崎くん!」
「ん?あぁ、アンタらも来てたんだ。」
花壇から立ち上がりこっちに歩いてくる。
ハァ。
なんでいるの?
「藤崎くんも試合見に来てたんだね。」
「んー、つうか夾也に引張って来られた。」
「え~、何それ~?」
クスクス笑いながらと話す椎夏とは真逆に、藤崎遙貴を睨んでる私。
そしてその後ろに隠れるようにしている瑠璃。
この前聞いたんだけど、瑠璃はアイツが少し怖いみたい。
まぁ、金髪にピアスなんて古典的な不良、大人しい瑠璃にとっては怖いよね。
「はーるきー!ってあれ?」
グラウンドの端から大声で叫んで走って来る佐伯くんは、途中で私達に気付いたみたい。
「椎夏ちゃんに凛ちゃんに瑠璃ちゃん!!三人も見に来てくれたの~?」
「うん!」