ライバルは天才不良少年
助かったぁ。
「そう。」
『じゃ。』って言って向けた背中に、
「あのさ・・・・・・。」
「ん?」
振り返った顔を見て何故か俯いてしまい、
別に深い意味は無いけど、家まで送ってもらった訳だし。
なんて少し自分に言い訳して、
「あ、ありがと。」
聞こえるか聞こえないかぐらいの小さな声でお礼を言った。
それが聞こえたのかどうかは分からないけど、
「また明日ね、生徒会長さん。」
アイツは肩越しに手を振り帰っていった。