空の姫と海の王子
「もうあれから4ヶ月なのよね……」
「ユラ達からはまだ連絡が入ってないよ」
ナナの呟きにミウが答えた
そう、神は転生する
天使か悪魔か人間
どれかの種族の子供として
小さな花を握って生まれる
その花は神の証
他の神々にはその気配が分かり
それを辿って神を見つけ出す
神は試練として
18歳まで人間界で生活
そして、神としての記憶を取り戻し
空と海を守る為に楽園へ戻るのだ
神は遅くても1ヶ月以内には生まれる
それなのに、二人の神が死んでから
今日はちょうど4ヶ月
「おいら……何か嫌な予感がするよ……」
ポツリと呟いたキラ
ナナとミウも同じ気持ちだった
「……私達の知らないところで、何かが始まろうとしているのかもしれない」
「もっと調べる必要があるわね」
不安に曇る心とは違い
窓の向こうでは
いつもと変わらない
青い空が広がっていた
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