空の姫と海の王子


胸元をぎゅっと握り締めた

泣きそうになるのを堪えた



もう……捨てたの



何度も、何度も自分言い聞かせ
吐き捨てるように溜め息をついた





真っ白な雪は夜まで降り続いた

まるで全てを隠すかのように

地上を白い雪で覆い尽くした


地上に堕ちた四人の心の中には

それぞれ違う気持ちが宿っていた


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