空の姫と海の王子
──青と白で統一された部屋
キングサイズの真っ白なベッドで
カイトは気持ち良く寝ていた
夢の中ではハルとラブラブ中
二人の顔の距離があと5cmとなった時
腹に何かが降ってきて
吐きそうになって目が覚めた
基本的にカイトは朝は不機嫌だ
それなのに幸せな夢を壊され
吐き気を催しながらの目覚め
……ぶっ殺す
カイトの不機嫌度は今MAXだった
腹に乗っている奴を掛け布団ごと
遠くに蹴り飛ば「カイトっおはよ〜っ」
………は?
勢い良く上半身を起こすと
ニコニコ笑顔のハルと目が合う
「会いたくなって来ちゃったっ」
えへへへ〜、と笑うハルに
カイトは深い深い溜め息をつき
ハルの手を引っ張り強く抱き締めた
「かかかかカイト!?どっどうしたの?」
「煩い黙ってて」
「はっはい……」
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