空の姫と海の王子


『そうだよ!サラもウタも無事だったんだっ!いいじゃんか細かい事なんてさーっ!』

「だなっ!今回は守り人の機嫌がよかったんだろ!」

「だよね〜。よかったあ〜」


キラとリクが大声で笑うと春も笑顔で頷く

さっきまでの緊張感が一気に薄れ
他の神々や魔神達は苦笑いした


「全く……春は呑気でいいわ」

『それが春のいいところ。ね、ソウ』

『俺に振るな……』


ナナとミウに微笑みながら見つめられ
ソウは深い溜め息をついた


早く終わりにしろと言いたいのか?
全くこいつらは……


『……もういい。話は終わりにする』

『そうか。我々も新たな魔王が心配でな。帰らせてもらうぞ』

『好きにしてくれ……』


もうソウは疲れたらしく
頭を押さえながら部屋を出て行った

帰ろうと席を立つ魔神達
しかしレノンは思い出したように
あ。と声を上げると、兄の肩を叩いた


『兄上達は先に帰って下さい。我はもう少し残りたい』


レノンがチラリとレンを見ると
二人の魔神は小さな溜め息をつき
ゆっくりしてこい、と笑った


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