空の姫と海の王子


ナナの言葉を聞いて
ハルは食べるのを止めて
すぐに真剣な顔になった


「ひょっか、ひょうなんなひょね……」

「食べ終わってから喋りなさいよ。全く……可愛いわね」


マシュマロニットの白ワンピに
食べかすが大量に付いていても
ハルちゃんは可愛いのです。はい


そんな事はどうでもよく
やはり問題は今後の事で

大臣や王や一部の神

見つかったら何かと煩い上に
今後はガードが固くなり
自由に動けなくなるかもしれない

それは自分達だけでなく
協力してくれるサラ達もだ


「失敗は許されないよね……。早く降りて、能力者狩りを止めて、速攻で帰らないと見つかっちゃうし……」

「そう簡単に行けばいいけどね……」

「ん〜……まっ、なんとかなるよっ」


えへへ。と笑うハルに
ナナも釣られて表情を崩した


¨なんとかなる¨
その言葉に根拠や自信なんて無い

だけど、ハルが言うと
本当になんとかなりそうで
実は緊張していたナナは
少し気持ちが落ち着いた


「そうよね……大丈夫よ。じゃあ、そろそろ行きましょうか」

「はいはーいっ」


二人は笑い合いながら
部屋を出て行った


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