空の姫と海の王子
俺が今、何をしたいか
そんなの決まってる
ハルに迷惑かけたくない
ハルを困らせなくない
ハルを泣かせなくない
ハルが言ってくれるまで待ち続けてやる
……そんなの
ばかばかしくなってきた
口元が弧を描いて
長い足を一歩踏み出した
「サンキュ、サラ。俺の一番やりたい事、分かった」
一歩
また一歩
広がった距離が縮まって
困ったような顔して
唇を噛み締めて涙を堪えて
俺を見上げる
そんなハルの支えになりたい
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