◆~恋色模様~◆ .★*゚さくら模様゚*★.
「あ、これうまい」
一口食べてみたら思いの外かなり美味しかったドーナツ。
桃花が持ってくる食べ物は基本美味しいんだけど、今日のはなんだかいつもと違う美味しさ。
オレの舌にあう美味しさ。
「お、翔太わかるねぇ~
これ桃花が作ったんだー」
「え、桃花ってお菓子作れんの!?」
「驚きすぎだしー
だてにいっぱいお菓子食べてないもんっ!
それに気に入ったものがなかったら作るしかないし」
食い物の話しをしてる時の桃花はキラキラしてる。
そりゃぁ好きなことを話してんだから、キラキラもするわな。
実は、オレはそんなとき食い物にヤキモチを妬いたりしてる……
だっていつものように一緒にいるのに、桃花の口から出てくるのは食い物の話題。
あそこの店が美味いだとか、ここの店はモンブランはイマイチだけどガトーショコラが絶品だとか。
言い出したらキリがない程桃花の食い物に対する情報はすごくて。
それにつられて自分まで詳しくなっていくのが怖い(汗)
でも桃花が美味いって言ったとこに行って外れたことは無いし、味覚は本当にいいと思う。
あっという間にバスケット2コ分のドーナツをたいらげて、満面の笑みを浮かべている。