◆~恋色模様~◆ .★*゚なみだ模様゚*★.
気付けば受付まで来てたみたい。
蒼くんを見すぎちゃってた。
貸出しカードをカバンから出すと、蒼くんがそれを受け付けに出す。
なんだか全部やってくれてる。
お兄ちゃんみたい。
「…日までに返却お願いしますね」
受付のお姉さん?が、笑顔でそう言うと、またしても本を持って私の先を蒼くんが歩く。
え? え??
図書館を出て自転車置き場まで来てから、無言だった蒼くんが
「柏木さん自転車は?」
って聞いてくる。
「え? 歩きです」
「そんなに家近いの?」
「歩いて、5分…です」
「へぇ、近いんだ。
送ってく」
「えっ わ…悪いです…っ」
「こんなにたくさん持って帰れないだろ」
蒼くんの自転車のカゴになんとか乗っている状態の本。
確かに持って帰れないかも……。