◆~恋色模様~◆ .★*゚なみだ模様゚*★.
「でもやっぱり悪い…」
「送ってくって言ってんだから、素直にうんって言っときな」
「え、あ、じゃぁ…お願い……し…ます…」
蒼くんはきっと優しい人。
口は少し悪いけど、かけてくれる言葉は優しい言葉が多い。
私のことを気にかけてくれるのがわかる。
だから、蒼くんは優しい人。
優しいってわかるのに、なんだか泣きそうになる。
優しい言葉だから泣きそうになるのかな。
「ただいま~」
リビングに入って、お姉ちゃんに本を渡す。
するとお姉ちゃんが楽しそうに笑う。
「おかえりー
なんか嬉しそうね?」
「そう…かなぁ?」
「うん、すごく嬉しそう」
近くにあった窓ガラスに映る自分を見る。
本当だ。
嬉しそうな顔してる。
こんなニヤけた顔で蒼くんにあってたんだ、私。
ちょっと恥ずかしいな……。