◆~恋色模様~◆ .★*゚なみだ模様゚*★.
「私、ね。
蒼くんといると……泣きそうになるんだ。
わかんないけど、なんだか、泣きそうになるの…」
「泣きそう?」
「う、ん。
…背筋が伸びてて綺麗だなぁ、とか。
言葉の端々に優しさが込められてるとか。
……蒼くんを思うと泣きそうになるの。
好きなのに、泣きそうになる」
「好きだから、泣きそうになるんじゃない?」
「え?」
「オレも柏木さん見てるとたまに泣きそうになるよ。
なかなかオレを見て話してくれないけど、たまにオレを見て話してくれたり、笑顔を向けられると無性に泣きたくなる。
だから。
好きだから、泣きそうになるんじゃない?」
好きだから、泣きそうになる。
好きなのに泣きそうになるんじゃなくて、好きだから泣きそうになる。
好きだから1つ1つの仕草に感動して、涙が出てくるんだ。
蒼くんを見て泣けてくるのは悲しいからじゃなくて。
愛しいから。
出てしまえば、簡単なことだったんだね。
涙が出るのは愛しいから。
愛しいから涙が出るの。
あなたを愛しく思えば思う程。
なみだ模様。
私の流す涙は全て。
蒼くんに向けて流す愛しい涙。