私の先生は甘々
すると―――――。
「おい、どうした?」
声だけで分かる。
先生の声…。
「いや、何でもねぇよ?てか俺さぁ、用事思い出したから帰るわ。」
そう言って山田君は教室を出ていった。
勢いよく掴まれていた腕を急に離されて、私は床に倒れた。
ここには先生と私しか居なかった。
「先…生っ先生ぇ…。」
私は教室の隅で自分の体を抱きしめて泣いてしまった。
先生に…心配かけたくなかった。けど、今はすごく怖くて、
先生以外の男の人に触られたのは初めてで、自分が嫌になった。
山田君が私の腕を離してくれた時、耳元で小さくこう言われた。
“続きはまた今度”
またこんな思いをしなくちゃいけないの?
嫌だよぉ……。