Police Love Story~君を守りたい~(加筆修正完了!)
交番の入り口で、
涙を流している彼女を
そのままにしておくわけにはいかず、
中に入ってもらい、
椅子に座ってもらった。
「ごめんなさい・・・
泣き出したりして・・・」
またもや、申し訳なさそうに
彼女はつぶやいた。
「構いませんよ。
僕も心配してたんです。
素人の僕がみても
高価そうなのがわかりますから。
とても大事なバイオリンなんですよね?」
ハンカチを取り出し、
涙を拭って、
きちんと俺の方を向いて
彼女は答え始めた。
「本当に、ありがとうございます。
祖父の形見のバイオリンで。
家族には諦めろ、と
言われていたんですが、
どうしても、
見つかるまで探そうと
決めていたんです。」
見つかった嬉しさと、
彼女の祖父への想いが
彼女の表情から
読み取れた。