Police Love Story~君を守りたい~(加筆修正完了!)
「啓人さんも一緒に乗って行って下さい。」
俺のTシャツの裾を掴んで、上目遣いの彼女が言った。
真っ直ぐに見つめる黒い瞳に、
聞こえてしまうのではないか、と思うほど、
俺の心臓は、高鳴った。
「えっ!?でも…」
「どうぞ、お乗り下さい。」
白いセダンの運転席のウィンドウが下がり、
オールバックの髪型で
執事を思わせるような顔立ちの50代後半くらいとみられる男性が語りかけた。
「どうぞ、お嬢様も安心なさいますし。
神田様のことは、お嬢様から聞いておりますので」
その運転手さんは、
柔らかな笑顔を俺に向けたので、一緒にセダンの後ろの席にに乗り込んだ。