追憶
段々坂
校門を抜けて左に曲がり
俺用の景色を右手に眺めながら
通学用の道路
通称段々坂を降り始める
名前の通り左右に道路が曲がりくねっている
春には道路の両側に植えられた
桜が見事な薄いピンク色の帯を見せてくれる
青空を背景にあの見事な桜並木を見上げれば
憂鬱な通学も
多少は気が晴れると言うものだ
最初のカーブに差し掛かったところで
後ろから慌しい足音が
切らした息と共に聞こえてきた
「ちょっと!待っててって言ったでしょ!」
「どーせ帰る方向一緒なんだからいいじゃねーか
腹減ってるんだから早く帰りたいんだよっ」
いつもの会話には介入せずに放置するとして
通知表をどのタイミングで見せるべきか・・・
この事で俺の頭の中は一杯になっていた
「ねえ!?聞いてる!?」
声をする方を見るともう一人の幼馴染は
こちらの顔を覗き込んでいた
「ん?何が?」
「もうっ!人の話全然聞いてないんだからっ!」
そりゃそうだ
こっちはそれどころじゃないのだから・・・
「で?一体何?」
「今日から2人ともウチで夏の課題やるの!
優はやるって言ってるんだから
勇斗もやるのよ?」
「は?ちょっと待て
何でそんな事になって・・・」
マサルの方に視線を移すとバツの悪そうな
顔をした相棒の姿が・・・
・・・裏切り者め・・・
「あんた達毎年休みの終わりに必死になってるでしょ?
だから今年はワタシが監督してあげるわ!」
くっ・・・ソレを言われると・・・
ん?待てよ?
・・・ふむ・・・
コレは使えるな・・・
俺用の景色を右手に眺めながら
通学用の道路
通称段々坂を降り始める
名前の通り左右に道路が曲がりくねっている
春には道路の両側に植えられた
桜が見事な薄いピンク色の帯を見せてくれる
青空を背景にあの見事な桜並木を見上げれば
憂鬱な通学も
多少は気が晴れると言うものだ
最初のカーブに差し掛かったところで
後ろから慌しい足音が
切らした息と共に聞こえてきた
「ちょっと!待っててって言ったでしょ!」
「どーせ帰る方向一緒なんだからいいじゃねーか
腹減ってるんだから早く帰りたいんだよっ」
いつもの会話には介入せずに放置するとして
通知表をどのタイミングで見せるべきか・・・
この事で俺の頭の中は一杯になっていた
「ねえ!?聞いてる!?」
声をする方を見るともう一人の幼馴染は
こちらの顔を覗き込んでいた
「ん?何が?」
「もうっ!人の話全然聞いてないんだからっ!」
そりゃそうだ
こっちはそれどころじゃないのだから・・・
「で?一体何?」
「今日から2人ともウチで夏の課題やるの!
優はやるって言ってるんだから
勇斗もやるのよ?」
「は?ちょっと待て
何でそんな事になって・・・」
マサルの方に視線を移すとバツの悪そうな
顔をした相棒の姿が・・・
・・・裏切り者め・・・
「あんた達毎年休みの終わりに必死になってるでしょ?
だから今年はワタシが監督してあげるわ!」
くっ・・・ソレを言われると・・・
ん?待てよ?
・・・ふむ・・・
コレは使えるな・・・