顔のない恋
『お父さんへ

最後まで、お父さんにとって私は、いい娘ではなかったと思います

ごめんなさい

私はまだまだ未熟で、手紙という形でしか気持ちを伝えられないこと
許して下さい


こんな娘を、今まで育ててくれて有り難うございました

どんなになろうと私のお父さんは、この世に一人だけだと思っています。

そのたった一人のお父さんにずっと聞きたかったことがあります

お父さんは何故家族をつくったのですか?

私は生まれてきて良かったのですか?』


こう書いた私の手紙に込めた想いは、伝わることはなかった…。

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