顔のない恋
真実への序章
少し前まで、朝起きてカーテンを開けてもまだ暗かった部屋が、今は朝日を浴びて眩しい
薄手のコートを羽織り、通り沿いの桜の木はわずかに膨らみを見せている
もう少しで、大学生になって二度目の春を迎えようとしていた
少しウキウキするような嬉しい気持ちになるのは、季節のせいだけではない
ケンジに対する晴れない曇り空のような状況は今も変わらないが、
このメールのやり取りが、
未だ真っ黒く大きな口が開いたままの私の心の居場所には変わりない
今はそれでいいのだと思うことにした
それに私にとってちょっと嬉しいことが…
薄手のコートを羽織り、通り沿いの桜の木はわずかに膨らみを見せている
もう少しで、大学生になって二度目の春を迎えようとしていた
少しウキウキするような嬉しい気持ちになるのは、季節のせいだけではない
ケンジに対する晴れない曇り空のような状況は今も変わらないが、
このメールのやり取りが、
未だ真っ黒く大きな口が開いたままの私の心の居場所には変わりない
今はそれでいいのだと思うことにした
それに私にとってちょっと嬉しいことが…