赤の国と青の国
碧の森

地下室に閉じ込められた少女は、次第に憔悴していきました。

一週間経ち、二週間経ち、そしてひと月経っても、少女の顔に笑顔が戻ることはありませんでした。

少女の父親も、母親も、そんな少女を見るに耐えませんでした。

このままでは、娘は死んでしまうかもしれない・・・。

両親は思いました。

けれど、娘の裏切りを知る者が王宮のどこかにいる以上、娘を外に出す事は出来ません。

重罪者として殺されてしまうかもしれないからです。


少女の父親と、母親は考えました。

娘の本当の幸せを思うなら・・・、娘を行かせるべきなのかも知れない・・・。

この青の国の外へ・・・。

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