赤の国と青の国
再会
少女は一晩中歩き続けていました。
彼女は、今自分がしている事がまだ信じられずにいました。
シェルターの外を歩いている。
シェルターの外の空気を吸い、本当の夜空を見上げる事が出来る。
これは夢?
少女は自分に問いました。
夢でもいい。
少女は思いました。
たとえこれが夢だとしても、もうすぐ、少年に会えるのだから・・・。 必ず会えるのだから・・・。
碧の森・・・。 それは、少女が小さな頃から「大切な場所」として教えられていたところでした。
少女は、両親から渡された古い地図を頼りに、真っ暗な道を東へ、東へと歩いていきました。