赤の国と青の国

やがて、遠くの空が赤紫色に染まり始めました。

「なんて綺麗な空なの!!」

少女は思わず声に出しました。

こんな綺麗な空があるなんて、想像したことも無かったわ・・・。

少女は、思いました。

自分は、なんてちっぽけな世界にいたのだろう、と。

そして太陽がその姿を見せるころには、少女は碧の森の入り口に辿り着いていました。

少女は胸の高鳴りを抑えることが出来ませんでした。

もうすぐ、もうすぐ 会えるんだわ!!

でも、この森の一体どこにいるのかしら・・・。
それに、私は彼の姿を知らない・・・。

森には霧がかかっていて、視界が遮られていました。
少女はだんだん不安になってきました。
私は、彼のもとへ辿り着けるの?!
< 28 / 39 >

この作品をシェア

pagetop