赤の国と青の国
決戦の時
碧の森に暮らす、少年と少女には、自国がそのような事態になっている事など、知るすべもありませんでした。
彼らは、どうやったら、二つの国が分かり合えるのか、ずっと考えてきました。
そして、一つの結論に至ったのです。
二つの国の国民に、自分たちの気持ちを伝えよう。
二つの国に本当に必要なのは何なのか、今の自分達なら、きちんと伝える事が出来る。
二人が自国へ送るための伝令の準備を始めた矢先の事でした。
遠くの方から、沢山の群衆の物々しい叫び声が聞こえてきました。
叫び声は、初め二つの方角から聞こえていましたが、次第に近付いていきました。
「何が起こっているんだ?!」
二人は顔を見合わせ、 そして、顔色を変えました。
『戦いが始まる・・・!!』