【連作】そらにかなでし〜平安朝禁断恋草紙①〜
「そなたの笛は、当代では都一とも言われておる、あの右中将(うのちゅうじょう)も舌を巻くほどの腕前ときく」
「そのようなことは。わたくしなど、とても。かの中将殿にはかなうべくもありません」
小さな一の君が、このようにおっしゃるので、帝はますます面白くお思いになって、ぜひにも、とおぼしめすのでした。
「そのようなことは。わたくしなど、とても。かの中将殿にはかなうべくもありません」
小さな一の君が、このようにおっしゃるので、帝はますます面白くお思いになって、ぜひにも、とおぼしめすのでした。