夏ひととき-ボールを追った、あたし達の恋-
「……なんで」
ポツリ、ポツリと語りだした安藤尚の目は、
さっきよりも
ずっと切なくて、
あたしはその目にくぎ付けになってしまった。
「なんでお前は、俺の心に入ってくるんだよ。
ずけずけと、、、ムカつくんだよ!!
そんなお前に、心許し始めてる俺にもムカつく…!」
「知らないよ、そんなこと。
今のあんたの目、
すごくまっすぐだよ。
今なら、野球…できるよ!!
あんた、あたしを応援してくれたじゃん!!
今度は、あたしが応援するから…。」