エ-スとマネ-ジャ-
結局試合はボロ負け。




雄和は戻ってこなかった。


あたしはみんなにタオルを渡す。





「お前…酷いよ」
「え?」
「雄和の気持ちも考えろよ」
「…。」




1人の先輩があたしを睨んだ。





「俺も矢沢のこと見損なった」
「…っ」




あたしは体育館裏へと逃げた。





涙を流した。



「南…」
「…先輩」




あたしは先輩から顔を背けた。





泣き顔見られたかな!?



「ホントのこと言えよ」
「な、なんのことですか?」
「悟とは付き合ってんのか?」
「付き合ってますよ」
「好きなの?」
「…好きです」




初めて知った。


好きでもない人のことを好きって言う苦しさ。


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