ハート

限られた時間

初デートの日から、私たちは何度もデートを重ねていった。

デートと言っても、彼の家で過ごすことが一番多かったけれど。



まーは家の近くの会社で、エンジニアの仕事をしていた。

二十歳の時に九州から上京してきて、今の会社に入ったのだそうだ。



月に一度くらい電話当番の夜勤があり、今月はちょうど今週が夜勤だったので 私は大学帰りやバイト前に、まーの家へ遊びに行っていた。

一緒に買い物に行ってお料理をしたり、ゲームをしたり、飽きることなくひたすら喋っていたり…


最近、看護助手の腕が少し上がり、まーの電気治療も多少担当できるようになったことも楽しみの一つだった。


毎日が楽しくて、キラキラ輝いていた。


こんなのは生まれて初めてのことだった。

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