ハート
日付は既にクリスマスイヴになった夜中の1時過ぎ、

まーは私に夜景を見せに、夜中のドライブへ連れていってくれた。




そこに着くまでに1時間以上かかったのに、見えたのはほんの一瞬だったけれど…


その一瞬は、一生忘れることのできない宝物となった。


360度、視界全体に広がった夜の街は、まるで宝石のように輝いていて 空の星がこぼれ落ちてきたみたいだった。


まーが今まで見た中で、一番好きな夜景なんだって。



まーに貰った、もう一つの最高のクリスマスプレゼント。






ドライブから帰って眠るころには3時を過ぎていた。

まーは明日も朝から仕事なのに、私にあの一瞬を見せたくて わざわざ連れて行ってくれたんだ。


ベッドの中で、私はギュッとまーに抱きついた。

まーの温もりが伝わってきて心地が良い。



私はいつのまにか、そのまま眠ってしまった。










こうして、幸せな一夜は更けていった。



まさか翌日に、あんなことが起こってしまうとは…


この時はまだ、知る由もなかった。

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