ハート
もう何も隠すことはなかった。


クリスマスイヴの夜、私はまーに全てを告白した。





私は生まれつき、先天性の重い心臓病を持っていた。

生まれた時から、二十歳までは生きられないだろうと医師に言われていたそうだ。


小さい頃から、何度も何度も入退院を繰り返して… 手術も受けた。

けれども、
どんな治療をしても、どんな薬をのんでも…
私の病気は治らなかった。


年齢を重ねると共に、病気はどんどん進行していった。



紫斑病の検査の時に一緒に行った心臓の検査の結果は、
あと持って半年の命とのことだった。

普通の生活を送っているように見えても、 見えないところで私の病気は確実に進行していた。

ここのところ稀に感じる倦怠感や 脈の速さがその証…

これからもっと、症状は重くなっていく。

心臓発作だって、いつ起こるかわからない。


私は体に、いつ爆発するかわからない時限爆弾を抱えているようなものなのだ。






まーにこのことをずっと隠していたのは、 まーが自分から離れていってしまうのが怖かったから…

負担になりたくなかったから…

初めから限られた時間なのだから、どうせなら最後まで楽しいままで終わらせたかったから…



綺麗な形のまま、この最後の恋を終わらせたかったんだ…。







話ながら、いっぱい涙が出た。


まーもずっと泣いていた…






楽しいはずのクリスマスイヴは、悲しい夜になってしまった…



< 37 / 78 >

この作品をシェア

pagetop