ハート
私が退院した2日後、まーが九州から帰ってきた。



今週は夜勤だというので、日中に会うことになった。




待ち合わせの時間。

私が家から出ると、まーが待っていた。
珍しく、車ではない。




「ナナ…心配したよ」



2週間ぶりくらいに会うまーは、心なしか少し痩せたように感じた。


私は一気にまーの元へ駆け寄ると、そのまま抱きついた。


大好きなまーの温もりが伝わってきて、嬉しくて涙が出そうになるのを必死に堪えた。



「まー…会いたかったよ」





できればそのまま、もうしばらくまーの温もりを感じていたかったけれど 近所の人たちの視線も気になるので、まーのエスティマが駐めてある近くのコンビニへと移動した。



「どこ行く?」

まーがナビを操作しながら私に聞いた。


「ん~、久しぶりだからゆっくり話したいし、まーん家行きたい」


「りょーかい」

私の答えを聞くとすぐに、まーは車を発進させた。




久しぶりのまーの運転は、やっぱり心地よかった。






「それにしても、ナナが無事で本当によかった…」

そう言ったまーの表情には本当に安堵の色が浮かんでいた。


「心配かけてごめんね」



「いいよ、ナナはもう謝らないで。 ナナはなんにも悪くないんだから」


そう言いながら、まーは片手でハンドルを握りながら、もう片方の手で、私の頭をそっと優しく撫でた。

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