ハート

翌日、まーから電話があった。



その日も何時間も、二人で泣きながら話し合った。


だけど結局　答えは出なかった。



「ごめん……彼女とは別れられない」



その言葉を聞く度に、息をするのも苦しいくらい胸が何度もしめつけられた。


最終的に電話をしているのも辛くなり、私は一方的に電話を切って　また泣き崩れてしまった。



その代わり、まーに一通のメールを送った。


『一晩よく考えてください。それで明日、直接会って答えを聞かせて』






その晩ももちろん眠れなかった。


私はまーに一晩かけて、長い長い手紙を書いた。




明日答えを聞かせてくれとは言ったものの、答えなんて本当は最初っから聞かなくてもわかっていたから…







手紙を書きながら、自分がどれだけまーを必要とし、愛していたかに気づき、また涙が溢れた。



その時流した涙は、今までの苦しみの涙ではなく　愛おしさ故の温かい涙だった…