ハート

タイムリミット

3月も終わりに近づいたある夜、担当の先生が私の部屋にきた。


「全部話してください。覚悟は前からできてます」


私がそう言ったので、先生は包み隠さず全てを話してくれた。


難しい説明はよくわからなかったけれど、要は心臓の大事な神経が今にも切れそうなくらいに細くなっていて、これが切れてしまったら心筋梗塞を起こして命を落とすことになると。



もう一つ怖いのは感染症。

これにかかると、一気に症状が悪化したり、心筋梗塞や脳梗塞を起こして命を落としてしまう。



どっちにしろ、先は長くないという話だった。


私は体の中に、いつ爆発するかわからない時限爆弾を抱えている。




私のタイムリミットは、刻々と近づいてきていた


< 71 / 78 >

この作品をシェア

pagetop