ハート
April
最期のデート
4月。
暖かい風の吹く日曜日、 いつもの待ち合わせのコンビニへと向かった。
そこにはもうすっかり乗り慣れた真っ白なエスティマが停まっていて、 運転席では大好きなまーがニッコリと微笑みながら私を待っていた。
「はい、ナナはミルクティー」
まーは右手に自分のコーヒーを持ちながら、左手にでに冷たいミルクティーを差し出した。
「ありがとう」
窓を開けて煙草を吸いながら、まーが私に聞く。
「どっか行きたいとこある?」
いつものお決まりの台詞。
ここで私はいつも
「うーーーん」
と唸って、結局 「特にないなぁ」 と言う。
するとまーが、
「じゃあドライブでもするか」
と言って、適当に車を出す。
適当に車を走らせながら、いつものように他愛もない会話を二人でする。
話しあきると、お互いにちょっかいを出し合って遊んだ。
子供みたいにはしゃぎながら…
そんなお決まりのデートコースが、私は大好きだった。
何か特別なことをしなくても、何処か特別な場所へ行かなくても、 二人で過ごせる穏やかなその時間は何よりの宝物だったから。
暖かい風の吹く日曜日、 いつもの待ち合わせのコンビニへと向かった。
そこにはもうすっかり乗り慣れた真っ白なエスティマが停まっていて、 運転席では大好きなまーがニッコリと微笑みながら私を待っていた。
「はい、ナナはミルクティー」
まーは右手に自分のコーヒーを持ちながら、左手にでに冷たいミルクティーを差し出した。
「ありがとう」
窓を開けて煙草を吸いながら、まーが私に聞く。
「どっか行きたいとこある?」
いつものお決まりの台詞。
ここで私はいつも
「うーーーん」
と唸って、結局 「特にないなぁ」 と言う。
するとまーが、
「じゃあドライブでもするか」
と言って、適当に車を出す。
適当に車を走らせながら、いつものように他愛もない会話を二人でする。
話しあきると、お互いにちょっかいを出し合って遊んだ。
子供みたいにはしゃぎながら…
そんなお決まりのデートコースが、私は大好きだった。
何か特別なことをしなくても、何処か特別な場所へ行かなくても、 二人で過ごせる穏やかなその時間は何よりの宝物だったから。