不思議の国とアリスのゲーム




座り込んだチェシャ猫はバサッと地面に紙を広げた。


その隣にアリスもしゃがみ込むと、紙を覗き込む。





「コレは去年のChess tournamentの決勝戦の様子だ」




「凄い・・・中の絵が動いてる・・・」






カラーの絵巻物の中では、人は動き、砂煙もクリアに見えている。





「この絵巻物はトゥラと言って、過去の出来事をこのスイッチで場所、時間を設定して見ることが出来るんだ」





「へぇ〜。便利だね」





「音声は・・・このくらいだろ」






カチカチカチ・・・とダイヤルを回したチェシャ猫。


それに比例して、絵巻物から音が聴こえてきた。




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