不思議の国とアリスのゲーム
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「え、マスターが戦う事もあるの!?」
「それは決勝戦に限られた事だよ。決勝戦だけ、マスター同士の戦いは自由だから」
他は、大会側が決めた通りに戦う、とチェシャ猫が言う。
「それにしても、凄いのね。那紅琉もノエルも」
絵巻物の中で、那紅琉とノエルは空から振って来るキラキラとしたものの中、周りに手を振っている。
「大体の雰囲気はわかったか?」
「う、うん」
「今のは決勝戦だったけど、それまでの戦い方は内容以外は同じだ。
ピースである俺は、相手側のピースと戦う」
「うん」
「マスターであるアリスは、テイルルーフ・・・夢と現実の狭間に行って、回戦事の試練をクリアする。
ここまでOK?」
「う、うん・・・」
ギリギリついていけてるアリス。
今からで緊張しているアリスを見て、内心獲物に狙われているリスみたい、と思ったチェシャ猫。
「マスターの精神力で、ピースの動きは左右される。さっさとその試練を終わらせた方が有利だから、頑張ってねアリス」
「ちょ、プレッシャーかけないでよ」