不思議の国とアリスのゲーム
書き終えるとアリスにピラッと見せた白兎。
「・・・水の妖精?」
紙には綺麗な文字でそう綴られていた。
「はい。ウィンディーラとは読んで字の如く水の妖精の事を言います。他にもいますがそれはおいおいという事で・・・」
他にも、が気になったがそれ以上に女王と王女が怒り狂っている理由の方が気になった。
「ちなみにこの地区に住む私達の事はルビィローゼン・・・真紅の薔薇の者となります。知っていましたか?」
「あ、それは知ってた。シャルルに教えてもらった」
「で、ウィンディーラとルビィローゼンは対立国というわけではないんですが、見ての通りあの二人は変にプライドが高いんですよ」
はぁ〜、と呆れたようにため息をはいた白兎にあ〜、と何と無く納得していたアリス。
「売られた喧嘩は倍にして返す、なんて変なモットーまで持ってるんですよ。
事の発端はざっと五十年程前のChess tournamentの事でした」
五十年程前、にアレ?皆様おいくつ?とアリスは思ったがあえてそこはスルーを。