不思議の国とアリスのゲーム





アリスに向けていた槍が無くなったかとおもうと、二人の兵隊は顔を青ざめながら謝った。







「た、大変なご無礼を!!」




「申し訳ございません!!」






兵隊達の態度にアリスは首を横に振った。





「いいです!なんともないんで!顔をあげて下さい!」




「し、しかし・・・」




「アリスもこう言ってるし、いいから早く門を開けろ。寒い」






チェシャ猫がそういうと慌てて門番の二人は門を開けた。







チェシャ猫に手を引っ張られて門をくぐると、庭には真っ赤な薔薇が咲き乱れていた。





凄いよこの庭、私の家なんてこの庭の十分の一しかないよ!?














「うん、やっぱり中も真っ赤」




「我慢しろ、女王に先ずは会わないと」






城内に入ったアリスの目には、全てとまではいかないが、ほぼ赤一色の廊下が長く延びていた。




まあ城の庭でも赤は見たし、もう慣れなきゃ・・・。





そう思ったアリスは暫くは大好物のさくらんぼは見たくないと思っていた。






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