不思議の国とアリスのゲーム
アリスが二人を見ていると、那紅琉がゆっくりと椅子から立ち上がった。
立ち上がると少しの間立ったままでいた。
帽子屋の方は相変わらず那紅琉を見ている。
「アリス・・・」
「えっ!?」
突然話し出した那紅琉にびっくりしたアリスは那紅琉に視線を向けた。
那紅琉は視線まではアリスに向けてはいなかった。
「バイバイまたねです!!」
そういうやいなや那紅琉は窓から外へ走り出した。
「あっ!テメ那紅琉まちやがれ!!」
帽子屋は那紅琉がでていった窓から同じように出て那紅琉を追いかけて行った。
「ねえチェシャ」
「ん?」
「帽子屋さんは那紅琉と付き合って・・・」
「いる。
那紅琉にあんまりベタベタするとだれかれ構わず殺すから」
それを聞いたアリスは、なんだかみょうに納得をした。
「それじゃー白兎でも捜してから城に戻るか」
うーんとのびをしながらチェシャ猫は言った。
「あれ、ここにはいなかったの?」
「入れ違いだったみたい」
「そなの?」
チェシャ猫とアリスは話しながら白い家からでていった。