不思議の国とアリスのゲーム
「貴様ら五月蝿いぞ。
首をはねられたいのか?」
二人の言い合いに呆気にとられていると、階段の上から声がした。
その声はさっき扉ごしから聞こえた声と同じ声だった。
「そなたらはわらわに、なにようが有ってここへきた」
アリスが声がする階段の上に視線を向けると、そこには二つの椅子があった。
そのうちの左側は空席で、右側には女性が座っていた。
「首をはねられにきたのか?」
夕日のような綺麗なオレンジ色をしたアリスよりも確実に長い髪。
それを毛先の方で縦巻きロールにしており、瞳は薄い茶色。
服はこの城と同じ真っ赤なドレスだった。
遠くから見たアリスだが、一目で美人な人だと判断した。
「ねぇチェシャ、あの人誰?」
言い合いをやめたチェシャ猫にアリスはコソッと聞いた。
「あれはこの城の女王
シャルロット=ミューカだ」
嘘!!女王様!?
い、言われて見ればセリアに似てるかも?
髪や瞳の色は全く違うが、顔立ちは王女と似ている。
まあ、王女は可愛い系
女王様は美人系だろう。