不思議の国とアリスのゲーム
王女の家庭教師を承諾した白兎が余りにも嫌そうなのでアリスは白兎に少しばかり同情した。
「ルーイ」
白兎の名を呼びながら近付くアリス。
「あの、さっきは殴り過ぎたわ。
ごめんなさい・・・」
怒って殴ったアリスだったが、今の白兎をみているとさっき自分がやったことに後ろめたさが。
アリスが謝ってしまう程、今の白兎は落ち込んでいるのだ。
「家庭教師、頑張ってちょう「アリス〜っ!!」ひゃあっ!?」
アリスが白兎に優しくすれば絶対白兎はアリスに抱き着く。
その場にいたチェシャ猫と女王は思っていたのだが、その予感は当たった。
現に今アリスは抱き着かれている。
「やっぱりアリスは優しいですっ!!
アリスも僕と会う時間が少なくなると嫌ですよねっ?」
「いや、寧ろ抱き着かれないから嬉しい」
抱き着かれているアリスはやはり謝らなければよかったと、心の中で思っていた。
「そうですか!やっぱり嫌ですよねっ!」
「誰か通訳呼んでーっ!!!
ってゆーかチェシャ、助けてっ!!」
アリスは首だけをチェシャ猫に向けて助けを求めた。