不思議の国とアリスのゲーム
よいしょっと言いながら王女はアリスの前にでてきた。
髪とドレスについた葉を掃う王女をアリスは不思議に見る。
「ふうっ。ごめんなさいアリス。驚かせるつもりはなかったの」
「あ、いいえ。
それよりなんでそんなところから・・・」
そうアリスがいうと王女はギクッとした。
視線を漂わせる王女を見たアリスはああっ、と納得した。
「セリア、勉強をサボったの?」
「・・・アリスッ!お願いわたくしを助けてっ!」
「ぅえっ!?」
いきなり王女はアリスの手をとり半泣き状態で言った。
「もうわたくし無理ですわっ!貴女もルーイの勉強をお受けになるっ!?」
普段のお気楽で礼儀正しい(喋り方だけ)王女からは考えられないくらい切羽詰まった声。
そんな王女に呆気に取られるアリス。
「あ、あのねセリア。普段のルーイからは貴女をそんなにも追い詰める程の事をしそうには思えないわ」
アリスの普段の白兎とは、ほぼストーカーを毎度するウザったい様子。
そんな白兎が王女にそんなにも厳しいとはアリスは思えなかった。