不思議の国とアリスのゲーム




アリスは少し驚いて王女を見た。




「貴方こそ、少しは三月兎さんを見習ったらどうかしら?

毎日毎日アリスを追いかけて、アリスが可哀相ですわ」





腕組みをしながら王女は言い放った。



それに白兎は別にというかんじで反撃を出した。




「だったら貴女は那紅流を見習いなさい。
那紅流くらい素直で頭がよかったら苦労かかりません。


あ、すみませんでした!

貴女には脳みそがないから真似出来ませんよね?」





「・・・頭にきましたわ」




すると王女は何処からともなく銀色の大きな鎌を取り出した。



それを見たアリスは慌てだした。




「お願いセリアッ!
その物騒なものをしまって!?」





「いくらアリスの頼みでもそれは聞けませんわ。
この兎は殺しておかなくては気が済みませんわ」





「うっわ!仮にも王女が言う言葉ではありませんね。ま、頭に脳みそがありませんもんね王女には」





「何なの貴方は!
今すぐその兎耳切り落として差し上げるわっ!」






そう言って王女が鎌を振り上げた。


アリスは王女の振り上げる腕を必死に掴んで止める。



「やーめーてセリアッ!」




「ああっ、こら空っぽっ!アリスが困っているじゃないですかっ!」





「あんたも原因なんだよ兎っ!!」





「空っぽってなんですか腹黒兎っ!!」





「ちょっ!誰か助けて〜!」





アリスが精一杯の助けを求めた。
< 70 / 122 >

この作品をシェア

pagetop