不思議の国とアリスのゲーム
アリスは少し驚いて王女を見た。
「貴方こそ、少しは三月兎さんを見習ったらどうかしら?
毎日毎日アリスを追いかけて、アリスが可哀相ですわ」
腕組みをしながら王女は言い放った。
それに白兎は別にというかんじで反撃を出した。
「だったら貴女は那紅流を見習いなさい。
那紅流くらい素直で頭がよかったら苦労かかりません。
あ、すみませんでした!
貴女には脳みそがないから真似出来ませんよね?」
「・・・頭にきましたわ」
すると王女は何処からともなく銀色の大きな鎌を取り出した。
それを見たアリスは慌てだした。
「お願いセリアッ!
その物騒なものをしまって!?」
「いくらアリスの頼みでもそれは聞けませんわ。
この兎は殺しておかなくては気が済みませんわ」
「うっわ!仮にも王女が言う言葉ではありませんね。ま、頭に脳みそがありませんもんね王女には」
「何なの貴方は!
今すぐその兎耳切り落として差し上げるわっ!」
そう言って王女が鎌を振り上げた。
アリスは王女の振り上げる腕を必死に掴んで止める。
「やーめーてセリアッ!」
「ああっ、こら空っぽっ!アリスが困っているじゃないですかっ!」
「あんたも原因なんだよ兎っ!!」
「空っぽってなんですか腹黒兎っ!!」
「ちょっ!誰か助けて〜!」
アリスが精一杯の助けを求めた。