不思議の国とアリスのゲーム
すると女王は封筒から更にもう一枚取り出した。
「今回は少しルールが変わっておる。
今回はチーム戦じゃ」
「チ」
「イ」
「ム」
「戦?」
王女、白兎、チェシャ猫、それと最後にアリスが不思議そうに女王に復唱した。
「そうじゃ。
街のものらは区域ごとに、城の者は城ごとにとなっておる」
「つまり、ハートの城の人は二人選ばれたら残りは出場禁止ってことか?」
チェシャ猫が聞くと女王は頷いた。
「誰がでるかはさておき、わらわは商品が気になるのじゃ。
ピースも主も優勝するため、わらわに決めさせてもらうぞ?」
目をキラキラとさせながら女王は言った。
「でしたら僕とアリスを出して下さいよ陛下!」
「ならぬ、おぬしはわらわの話しを聞いていなかったのか?
優勝するためにはやはり那紅琉達をだすじゃろ。
第一おぬしとアリスを出すくらいならわらわがアリスと出る」
「いや、私誰とも出ないし」
生憎アリスは体力どころか精神力もない。
頭脳はそれなりにあるが人並みだ。
「第一私は、早く幸せ集めを「アリス様」
騒がしかった広間がまた静まった。
入口に王女の執事が立っている。
「あ、私?」
「ハイ、アリス様にお客様でございます」
「私にお客様?」
珍しい事だった。
「客室でお待ちになっております」