不思議の国とアリスのゲーム
ポカポカと暖かな天気。
傷んだ薔薇を棄てろと言う女王の命令で、嫌々従ったチェシャ猫。
終わったと知らせると、今度は水やりをやれと言われた。
「・・・めんどくせぇ」
ホースを持ちながらチェシャ猫はぼやいた。
お城だけでも広すぎるくらいだから、庭はディズニーランド五個分くらいの広さだ。
それすべてに一日中に終わらせるには、兵士だけでは全然足りない。
なのでチェシャ猫は手伝わなければならないのだ。
「−−っ!?なんだ、今の悪寒は・・・」
チェシャ猫は片手で自分の反対の腕をさすった。
「チェ〜シャ〜ッ!!」
チェシャ猫は猫耳をピクッとうごかすとお城の方を見た。
ツインテールを揺らしながら走って来る那紅琉がいた。
「那紅琉?ノエルはどうした。また迷子になるぞ」
首だけを那紅琉のほうへとむけたままチェシャ猫は言った。
・