不思議の国とアリスのゲーム
那紅琉はムッとした顔をしてチェシャ猫を見た。
「ノエルがいなくても迷子になんかならないです」
「兄は心配なんだよ」
「私チェシャの妹になった覚えはないです」
那紅琉の頭に手を置いてポンポンと撫でながら言うチェシャ猫。
「・・・子供扱いですね」
ムスッと唇を尖らせ那紅琉はチェシャ猫を恨めしそうに見た。
そんな那紅琉をくくっとのどを鳴らして笑いチェシャ猫は手をどけた。
「おまえはガキだろうが。
ガキにガキ扱いして何が悪い?」
「・・・ご飯にマタタビ混ぜてやります」
「はっ、それアリスにも言われたよ」
苦笑まじりにチェシャ猫は言った。
「アリスとおまえって、なんか似てるんだよな」
「・・・は・・・です・・・」
「は?」
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