不思議の国とアリスのゲーム
そこにはチェシャ猫が腕を組みながら扉に寄り掛かって立っていた。
「チェシャ、薔薇の水やりどうした?」
「那紅琉がどうしてもやりたいって言うもんだから譲ってあげた」
ハートの騎士が首を傾げながらきくとチェシャ猫はシレッと嘘をはいた。
「・・・押し付けてさぼったな」
ハァーッと溜息をはいたハートの騎士を横目で見ながらチェシャ猫は違うと言った。
「サボってない。
急ぎの用事が出来たんだ」
そういうとチェシャ猫はアリスを見た。
「ヘ?」
いきなり見られてアリスはマヌケな声を出した。
「Chess Tournamentにでるっていう用事だ。
アリス、さっさといくぞ」
チェシャ猫はそう言ってさっさと部屋からでていった。
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