JDKハルヤ 〜性同一性障害のモデル〜
だけど、香水と汗の匂いを吸い込むと、





すごくすごく胸が苦しくて、また泣いてしまった。





もう完全にメイクが落ちてしまっている。





こんな顔、見られたくないよ。





そう思っているのに、涙が止められなかった。





「ハルちゃんが―――」





耳元で彼がささやく。





「―――女だったらよかったのに」





最悪の言葉。





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